一般社会人の半分以下の年収のフリーターの場合、そこから人生を立て直すためにまず頭に思い浮かぶのは
『フリーターから公務員になること』
だと思います。

もし自分がフリーターの立場で、親に
と言ったら、おそらく親御さんはとても喜んでくれるでしょう。
世間体もよくなり、一生安定した生活ができる。
そんなイメージが強い公務員ですから、フリーターから公務員になることができれば、ある意味一つの親孝行になるはずです。
もちろん『親を喜ばせる』ことだけを考えたら、公務員の仕事は積極的におすすめします。

今の世の中、そしてこれからの将来を考えた時、フリーターから公務員の選択肢がベストなのか?と問われると、私はどちらかというと否定的な意見を持っています。
今回の内容に関しては、世間一般的な価値観から少し外れることになりますが、それでもこの記事を最後まで読んでいただければ、おそらく公務員に対しての考え方が少し変わると思います。
ここでお話しすることは、この先の未来で『高い確率で起こること』ですから、必ず頭に入れておいてください。
目次
フリーターから公務員=人生逆転!?いやいや‥
まずしっかりと結論からお伝えすると、これからの時代を生きる人(20代~30代)の人たちが公務員を目指すリスクは大きいです。

現在では『東京一極集中』が深刻な問題になっていますが、当然東京に人が集まれば地方に税金が流れることが少なくなるため、その税金で給料を得ている公務員に影響が出てきます。
何を持って人生逆転かは人それぞれですが、もしこれから安定を求めて公務員を目指すのであれば、それは今の時代では『全く反対の方向』に進んでいる可能性が高いのです。
今の時代でフリーターから公務員を目指すメリットについて
とはいえ、今の時代でも公務員になることで得られるメリットはいくつかあります(これはあくまでも現段階の話です)。
定年まで働ける(今の段階の法律では)
福利厚生の充実
良い意味でも悪い意味でも年功序列で給料が上がる
とにかく公務員は昔から数ある仕事の中でも『安定している』ブランドが強固に作られているため、基本的には世間体が良いです。

そして福利厚生も充実していて、仕事も毎日同じことを淡々とこなしていればそこそこの給料を貰い続けることができるため、世の中にある仕事の中でも特に安定しているのです。
起業家や経営者のように大きな年収を取ることはできませんが、年功序列で給料が上がり続けることによって、少なくとも最低限一家を守る収入を確保することはできるので、それを考えると安定の言葉はしっかり当てはまるのかもしれません。
この時代で公務員を目指すのはリスクが高すぎる明確な理由
未だ公務員安定説が根強いこの日本という国では、今から公務員になることに関しては様々なメリットが得られることは事実です。
ただ少し怖いのは、公務員が安定していると確信している人たちは
『公務員の裏の実態やリスクについて一切話さない』
ことです。
実際、公務員志向が強い人が『公務員の悪いところ』を話しているところを見たことがあるでしょうか?

もちろん今現在安定していることは事実なのですが、実際公務員から抜け出して民間で働いている人に話を聞いてみると
『もう公務員には戻りたくない』
と言っている人がたくさんいます。
安定の代表格である公務員なのに、なぜそこから抜け出して民間で働くのか?

事務仕事の大半は自動化される
『公務員の仕事がAI(人工知能)に取られる』
この話は誰もが聞いたことがあるとは思いますが、実際にその理由をご存知ですか?
実際仕事を自動化されるとは言っても、結局は

と心の中で思っている人が大半だと思います。
ただ、これに関しては間違いなくAI(人工知能)に切り替わることになります。
そもそもAI(人工知能)には
特化型人工知能
汎用型人工知能
大きくこの2種類があります。
公務員の事務仕事を代わりにやってくれると言われているのが『特化型人工知能』というもので、これは一つの分野に特化した技術になります。
例えば、将棋のプロとAIが戦う企画がありましたが、あれは特化型人工知能が将棋を覚えてプロと対決しているのです。
つまり、一つの分野のことをAIに教えれば、それを『人間以上のスピード・能力で処理することができる』ため、基本的には人は特化型人工知能には勝てないのです。
将棋ではプロが勝つ事例もありましたが、問題は『仕事』です。

実際公務員の仕事は、淡々と同じ事務仕事の繰り返しです。
つまり、クリエイティブな力は一切必要としないため、これは特化型人工知能が代わりに担うことができるのです。
もちろんAIを管理する人間の存在は必要ですが、数年後・数十年後には大半の事務仕事が自動化される可能性が高いため、公務員が安定しているのも『今のうちだけ』なのです。
一番コストがかかるのは『人間』ですからね。
終身雇用・一生安泰は大嘘!リストラ事例はある
AI(人工知能)の話を聞くと
『いやいや、そうは言っても公務員はリストラされないじゃん!』
と思われるかもしれませんが、これは実は大嘘です。
10年前までは公務員がリストラされることなんてまずありませんでしたが、実は最近になってからは
という言葉が出てきたため、実質財政状況の悪化や勤務状態の不良によって免職、つまりリストラができるのです。

5年後・10年後には自動運転技術などが当たり前に普及し、世の中がどんどん自動化されていくことになります。
その中で、公務員だけが仕事を全て手で行うことはまず考えられないため、AIの導入によって人手が必要なくなれば、当然公務員であっても人員削減の動きが始まります。
『法律で決められてるから安心』
そう思っていても、実際は『世の中の法律なんてコロコロ変わる』ため、これも大して当てになりません。
もちろん今この話をしてもピンとこないかもしれませんが、数年後にピンとくるようになってからでは全てが遅いため、今しっかりとお伝えしているのです。
途中で公務員を辞めることになると、実はその数年で自分がどんでもない爆弾を抱えていることに気づくのです。
公務員の仕事でスキルは何も身につかない
もし仮に、30代40代になった時に公務員の仕事を辞めるような事態が起こったとします(高い確率で起こりますが)。
その場合、20代の成長期間を全て公務員に捧げることになるため、当然自分に身についているスキルは
だけです。

基本的に民間企業は『利益を出すために人材を確保する』ため、公務員とは根本的な働き方が違います。
5年・10年の歳月が経つと、この差は露骨に出てきます。
言ってしまえば、民間企業からしたら公務員は
『利益を出してくれない人材の可能性が高い』
ため、もし仮に民間から転職してきた人材と公務員の人材がいれば、民間の人材を雇いたいと考えるのが本音なのです。
公務員に関しては、一生勤められるのであれば安定なのは間違いありません。
ただ、この先の時代では途中で公務員を辞めざるを得ない状況に追い込まれることも頭に入れておく必要があるため、ここでの仕事で抱える爆弾のリスクを理解しておく必要があります。
副業が一切できない
そしてスキルを磨くために『副業』をしたいと思っても、公務員は基本的に副業が禁止です。

民間の場合、会社で得たスキルを個人でも実践するために、バンバン副業をして能力を伸ばしている人がいますが、公務員はこれすらできません。
公務員の仕事が終われば家でゆっくりと仕事以外のことをする。
これは一見幸せな感じがしますが、この生活の積み重ねが将来的に自分を追い込む可能性は十分に考えられるのです。
これからの時代は自動化の技術が進むため、『個人』でも稼げなければ生き残ることが難しくなりますからね。
これからの時代で公務員になるべき人
公務員になると様々な爆弾を抱えるリスクはありますが、それでも世間体や現段階での安定だけを見ればこの仕事に勝てるものはありません。
なので、もしこれから公務員を目指す場合には
このような考えを持っている人は、数ある職業の中でも公務員を選択すべきです。
ただ、これからの時代・この先の時代を見据えた働き方をしたいのであれば、できれば民間企業に就職し、何かしら自分なりの武器を身につけた方が将来的には安定します。

言ってしまえば、職業ではなく
分の脳みそさえあればお金を生み出せる状態』
を作ってしまえば、それだけで安定を手に入れたようなものなので、職種よりもスキルを得る方がこれからの時代の不安をかき消すことができます。
いくら大企業で肩書きがあったとしても、会社から

と言われれば、翌日からは肩書きのないただのおじさん・おばさんですからね。
先が見えない今の時代は一般企業でスキルを身につけるべき!
私自身も様々な情報を取り入れてはいますが、この先の未来を予測することなんてできません。
ただ、未来を決定付けるいくつかの材料はすでに出ているため、それらの要素から考えると、やはり公務員ではなく民間企業で自分の武器を磨いた方が安定していると考えています。
正直、これから『個人』の時代が始まる現代では、この2つの公務員の爆弾はリスクがデカすぎます。

何が安定で何が楽かは人それぞれ価値観が異なりますが、何が起こるか分からない現代だからこそ、肩書きや職種よりも自分自身の『スキル』に焦点を当てるべきです。
最終的に自分で稼ぐことができるようになれば、マジで人生に対して不安がなくなりますからね。
参考:フリーターから正社員になりやすい職種は結局どれなのか?将来性と合わせて紹介!
まとめ

ただ途中でもお伝えしている通り、5年後10年後に公務員からほっぽり出されてしまったら、ほとんどスキルのない状態で再就職先を探さなければなりません。
これは正直結構怖いことです。
ある意味、肩書きが良いだけでやってることは
『年配のフリーターが就職先を探すようなもの』
ですから、当然良い返事をしてくれる企業はごく少数・もしくはほぼないはずです。
もちろん今回の話は未来を予想したものなので少し大げさに聞こえるかもしれませんが、リスクは事前に頭に入れておくと早めの対処ができます。
フリーターを抜け出すことは最優先ですが、その抜け出す先をどこにするかは未来のことを見据えて行動してみてください。



