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時給数千円で週に5日働いても、月の手取りは数十万円しか貰えないフリーターの状態では、毎月の数万円の年金の支払いは思っている以上に地獄です。

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正社員の立場であれば、厚生年金に加入できるため、フリーランスやフリーターの国民年金のように全額自分で支払うのではなく、会社が負担してくれます。
日本の正社員の仕組み

会社に守られ、尚且つ年金の一部肩代わりをしてもらえる会社員とは違い、フリーターは国民年金を支払いながら、老後は正社員よりも少ない金額で年金生活をしなければなりません。

それを聞くと、一部フリーターは国民年金を無視し続けて払わない選択肢を取る方もいますが、実はこの選択は自分で自分の首を締めることをご存知ですか?

将来年金が貰えない可能性が高いからといって、年金の通知を無視してれば払わなくて良い!なんて考えは今この瞬間に捨ててください。

年金を払わないと、将来的にそのツケが何倍にもなって自分に返ってきます。

というのも、実は私自身がフリーター時代に数年間年金の支払いを無視し続けたことがあります。

  • その当時、年金を払わない選択肢を取った私がどのような事態に陥ったのか?
  • そして年金を払えない状態の場合、救済措置はないのか?

ここでは、この点について詳しく解説していきたいと思います。

年金未納は思っている以上にリスクが大きい

正直、フリーターの今の立場から年金を見ると、シンプルに

毎月数万円を搾り取るだけの国のカツアゲ振込用紙

くらいにしか感じません。

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少なくとも私はそう思っていました。

これがまだ『払えるけど払いたくない』状態であれば良いのですが、フリーターの立場だと

『払おうと思っても生活ができなくなるため払えない』

状況に追い込まれることもあります。

一度支払いをストップして、気づけば数ヶ月・半年・数年と年金の振込用紙を放っておくと、いずれ

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『このまま支払わなくてバックれられるかな?』

と考えるようになります。

ただ、これに関しては明確に言えますが

『年金未納は全て国がデータで管理してるため、バックレることは不可能』

です。

国からの支払い命令を無視し続けることで、この時点でとりあえず3つのリスクを背負うことになります。

年金の支払い義務を無視し続けたときのリスク

・将来年金が確実に貰えない
・障害年金を受け取ることができない
・遺族年金が受け取れない

払えるけどあえて払わない場合、これらのリスクを覚悟する必要がありますが、問題は

『払いたいけど金銭的困窮で支払いが困難』

な状況に陥っている場合です。

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私もフリーター時代、一度年金の支払いをストップしてしまったことがあり、そこから数年未納の用紙が溜まっていました。

それを払おうとした場合、当然手元に数十万円以上必要になるため、フリーターで一人暮らしをしている身からしたら、当然払えないわけです。

『払いたいけど払えない』

この状況に関しては、国は国民を見捨てることはありません。

実は年金を免除できる制度はしっかりと整っています。

金銭的事情でフリーターが年金を払えない時の対処法!

現状どうしても年金が支払えない場合の対処法は大きく2つ

保険料納付猶予制度
保険料免除制度

保険料納付猶予制度

これは、別名『若年者納付猶予制度』とも呼ばれており、前年度の所得が少ない場合に国民年金の納付を待ってもらうことができる制度になります。

補足

2016年までは対象年齢が20代〜30才未満でしたが、2016年7月からは上限が50才まで拡大されているため、若年者以外でも利用可能です。

この保険料納付猶予制度を活用すると、今まで毎月支払いなさいと催促が来ていた国民年金の納付がカウントされなくなり、強制徴収されなくなります。

条件を満たす対象者の所得額としては

単身の場合:所得57万円(年収で計算すると65万を足して122万円)

雇用親族の数+1×35万円+22万円

このようになります。

年収が122万円以下ということは、シンプルに月10万円以上働いてしまうと、この猶予を受けることができなくなります。

なので平均年収200万円のフリーターとして働いている人が、この制度を受けるのは難しい部分もあります。

そんな場合に、もう一つの選択肢があります。

保険料免除制度

上記は『猶予制度』となるため、いずれ払える時が来たら払ってくださいという制度ですが、こちらは『免除』となるため、年金の全額免除・一部免除を選んで利用することが可能です。

この免除制度を選ぶことで、そもそもの年金の支払い金額を減額することができるため、今まで払えなかった年金を自分が払える金額まで落とすこともできます。

免除となる基準

4分の3免除 78万円+扶養親族等控除+社会保険料控除など 78万円(年収143万円)~
半額免除 118万円+扶養親族等控除+社会保険料控除など 118万円(年収183万円)~
4分の1免除 158万円+扶養親族等控除+社会保険料控除など158万円(年収223万円)~

2020年の国民年金の支払い金額は月額16,340円ですから、これらが適応されると

  • 4分の3免除:月4085円
  • 半額免除:月8170円
  • 4分の1免除:12,255円

この金額まで免除されます。

ちなみに単身でこの免除制度を利用する場合、年収の下限目安が223万円なので、おそらく多くのフリーターが免除制度を利用できるはずです。

例:時給1000円 8時間 週5日働いているフリーターの場合

  • 時給1000×8時間労働=8000円
  • 8000×週5=40,000円
  • 40,000円×4週間=16万円
  • 16×12ヶ月=年収192万円

年金免除・猶予制度のメリット・デメリットについて

年金が免除されることに関しては、喜んでばかりもいられません。

もちろん払う金額が少なくなることによって、今の生活が多少楽になることは事実ですが、やっていることは将来の投資の切り崩しですから、当然後々尻拭いをすることになります。

免除・猶予を利用する最大のメリットとしては

現在の支払いの負担が減り、生活が楽になる

これに尽きます。

実際、フリーターの生活をしていて、年金が半額免除されるようなことになれば、今よりも8000円多くお金を使える計算になります。

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これはフリーターにとってなかなかの金額です。

この支払いの免除がどれくらい楽かは、実際にフリーターとして働いている人であれば分かっていただけるはずです。

なのでメリットとしては、現在の収入であっても

『年金が免除されることによって日々の生活が楽になる』

ことが挙げられます。

ただ、デメリットとして覚えておかなければならないのは

『将来的に受け取ることができる年金が減ること』

です。

免除される金額に応じた受け取れる年金の割合は以下の通りです。

  • 全額免除:半分
  • 3/4免除:5/8
  • 半額免除:3/4
  • 1/4免除:7/8

毎月しっかりと全額払っている人に比べて、受け取れる金額はかなり少なくなることは数字でも分かりますが、実際免除申請をした場合には

『将来的に年金だけで生きていく選択肢は考えない方が良い』

でしょう。

これをメリット・デメリットと捉えるかは人それぞれ違いますが、今支払わないツケは将来的に必ず来ることを想定しながら生きることが大事です。

年金の免除・猶予申請を受ける方法

この免除・猶予申請を受ける方法はシンプルです。

1
年金事務所・役場に行く

必要書類を受け取る

2
国民年金免除・猶予申請書を書く

窓口・郵送でも受けることが可能(年金機構のホームページ上で申請書ダウンロード可能)

3
実際に申請を受ける

申請を受けられるのは毎年7月以降で、前年の所得を基にして翌年の6月まで猶予・免除を受けられる

手続きに必要な書類は、基本的に免除・猶予申請書以外には

  • 前年の所得を証明できる書類
  • 所得の申立書(所得についての税の申請を行っていない場合)
  • 雇用保険受給資格の写し(雇用保険の被保険者であった方が失業等による申請を行う場合)

これらの書類があれば問題ありません。

現在フリーターとして働いている場合には、これらを用意してから申請を受けに行きましょう。

年金を払えない場合『無視』が一番ヤバい‥

フリーターをしていた時の私は、毎月年金の催促状が来ても無視していれば払わなくて良いだろうと本気で思っていたため、督促状が来るまでずっと無視をしていました。

しかし実際『督促状』が来ることがどれだけヤバいことなのかを知り合いから聞いたことにより、その考えを一変させて年金の猶予申請を行ったのです。

実際年金を支払わなかった場合、最終的に待っているのは『差し押さえ』です。

これは本当です。

ただ年金を支払っていないだけで、気づいたら家や自分の所有物を全て差し押さえられることが起こるため、年金を支払わないだけで普通の生活ができなくなります。

今の現状

現状、督促状が発行される件数は約5万件に登っており、その多くは特に行動を起こさずに年金の支払いを放って置いてる状況です。

年金を支払わないと、その通知が最終的に自分の親に送られることもあり、現状支払う能力がない家庭は、親が子供の年金を払う事例も多々あるようです。

年金を払い続けられない・申請を受けられない場合はどうすれば良い?

結局、猶予申請をしても最終的には年金を自分で支払わなければなりませんし、免除申請をしたとしても生活が苦しいことには変わりません。

どうしても年金を払い続けることができない場合の対処法としては大きく2つです。

  1. フリーターの状態で社会保険に入る
  2. フリーターを抜け出して収入をアップさせる

実際、フリーターの状態でも社会保険に入る方法はあるのですが、今の働き方と年収を考えると、結局社会保険に入って損をすることがほとんどです。

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むしろフリーター最大のメリットである自由な働き方が難しくなり、正社員のような働き方をしながらフリーターの年収しかもらえない生活になりやすいです。

それに加入するくらいなら、厚生年金保険に加入することが義務になっている『正社員』に転職してしまった方が圧倒的にお得ですし、フリーターから年収が倍近く上がる可能性も高いです。

正社員とフリーターの年収事情に関しては[低すぎ‥]フリーターの平均年収・生涯年収の現実で詳しく解説しています。

結局、収入面さえ改善できれば、わざわざ国民年金の支払いの免除・猶予で悩む必要は一切なくなります。

今の時代フリーターで生きるメリットはあまりない

実際、現代は企業で勤める団塊世代の一斉退職の人数と、新卒で入社する人材の割合が2倍近く違います(新卒者が圧倒的に少ない)。

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この影響で、最近では20代30代の中途採用が増えていることにより、フリーターやニート・第二新卒からの就職を専門で行っている就職サービスも出て来ています。

実際就職支援サービスの中でも『ジェイック 』は未経験からの就職成功率が81%を超えていますし『DYM就職』に関しては未経験の利用者の96%が就職を実現させている実績があります。

昔は働き手が多すぎて企業が人材を選び放題でしたが、現在は企業が人材確保にエネルギーを注がなければ人材難で会社が倒産する時代です。

この現実の中で、わざわざフリーターを続けるメリットはほとんどありませんし、一度正社員になってから転職して『週4で働ける職場』に転職してフリーターよりも楽に生きる選択肢も選べます。

働き方が多様化している現代

実際に求人で『週4勤務』と検索してみると、正社員として働きながら週に4日だけ働くスタイルを取り入れている企業が数多くあります。

いきなりこのような企業に就職するのは難しいですが、一度正社員を経由して週4勤務の企業に転職できれば、フリーター以上の収入を貰いながらフリーターよりも自由に働けます。

なので、年金をどう支払わないかを考えるよりも、今の自分の収入事情を解決するためにエネルギーを注ぎ、将来的にお金に苦労しない生き方を選択した方が楽に生きれるはずです。

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