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人間誰しも生きていれば必ずどこかで大きな失敗を経験する瞬間はやってきます。

そのタイミングが小学校・中学校のお受験で来る人もいれば、小中高大全てストレートで合格してきて、社会人になるタイミングで一切就活で受からない‥ここで絶望的な失敗を経験する人もいます。

失敗のタイミングは人それぞれ異なりますが、とりあえず一つ明確に言えることは

『人生で失敗経験のない人間は存在しない』

ということ。

※一部人生の失敗の大半を他者になすりつけて責任逃れをしている人間も存在しますが、その思考の人間は今回省きます。

人は成功から学ぶことは少ないですが、失敗経験をすると猛烈に成長します。

数ある失敗の中でも特にメンタルへの負荷が強い『就職活動』での失敗。

  • 親の期待
  • 高学歴による周りからの期待
  • 就職先に人生がかかっている

様々なストーリーを背負って人は就職活動をしますが、ここでの失敗で自分の人生に絶望を感じることもあります。

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ですがこの『人生の一場面』の失敗で自分の人生が終わることはありません。

ここでは日本の就職活動の現実と、失敗した後に余裕で人生を挽回できる根拠を具体的にお話ししていきます。

就職活動で失敗している人は実は結構いる

まず、この日本の就職活動の現実を理解しておきましょう。

そもそも、学生が就職活動をして自分の第一志望に受かっている人がどれだけいると思いますか?

この数字に関しては毎年変動があるため具体的なデータは提示できませんが、基本的には3〜4割の学生だけが第一志望から内定を貰っています。

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つまり学生の中で6割以上が『自分が一番行きたい企業ではない』状態で働くことになっています。

就活の採用の定義について

そもそも就活というのは、採用する定義が曖昧です。

例えば大学受験の場合、学校側が定める合格の基準は

『筆記試験の点数(偏差値)』

これが明確に設定されています。

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受験は競争社会ですから、その偏差値が高い人間が良い大学に行けて、基準に到達しなければ落とされるだけです。

しかし就職活動の採用では、この『偏差値』のような明確な基準がありません。

言ってしまえば

『企業に勤めている人間の独断で採用・不採用を判断する』

ため、優秀な人材を取りこぼすことも考えられるのです。

企業が人材採用で一番に考えていること

会社は『自社の利益に貢献してくれる人材』を最優先で確保することを考えるため、この基準に含まれない人間は雇いません。

つまり悪い言い方をすれば

『会社の決まりに従順に従ってくれる能力の高い人間』

だけを選別して選んでいるのです。

高収入の優秀な知り合いの事例

実際私の知り合いにめちゃめちゃ優秀な人間がいるのですが、その人はあらゆる企業から不採用の通知を受けて、結局そこまで働きたくない場所で正社員をしながら独立し、現在誰よりも稼いでいます。

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企業側から見れば、優秀なことは分かるが、この人は『会社に従順に動いてくれる』要素が欠けていると判断したのかもしれません。

いつか独立することを考えているような志の高い人間を雇ってしまうと、いずれ会社から離れてしまうリスクがありますからね。

つまり、就職で第一志望に受かる人全員が優秀な人材なのか?と問われると実際は全くそんなことはなく、むしろ会社が欲しがらない人材の方が将来的に稼げる要素を持っていたりします。

あくまでも、就活で働きたい会社に採用されたというのは一つの事実であって、それが人生において正しいとは言い切れません。

実際企業が求める人材を徹底的にリサーチして、企業が欲しがる人間を完璧に演じることができれば面白いように就活が上手くいくこともありますからね。

学歴フィルターを除いてしまえば、ある意味

『自分のプレゼン力』

が採用・不採用を決定付けているとも考えられます。

就活の現状

・企業に採用されない=『優秀ではない』は間違い
・第一志望に受かる人間は3〜4割程度
・受験の偏差値のような明確な基準が就活にはない
・企業が求めるのは企業に貢献してくれる人材

多くの人は自分の人生の『美談』を切り取って語る

自分が就職する会社というのは、これからの人生で背負う『看板』にもなりますから、多くの人が大手企業の看板を背負うことを夢見ています。

つまり就活の時期には

大手企業の第一志望に受かったやつ=勝ち組
大手企業ではない第二志望以下に受かったやつ=負け組

この構図が作られがちです。

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そうなると、世の中の99%の会社は中小企業ですから、就職活動時に勝ち組になれる人間は1%程度しかいません。

じゃあこの1%に入れなかった人間は負け組なのか?と言われると、実際は全くそんなことはありませんからね。

補足

確かに、ブランドある看板を背負って働けるのは心地よいかもしれませんが、実際大手でできる仕事は『歯車の一部』のことが多く、理想と現実のギャップに絶望して退職する人も多いですからね(もちろん大手企業で立派な仕事をしている人もいます)。

人生を一つの『シーン』として見れば、就活の時期に大手企業に採用されたことは勝ち組です。

ただ、人生を『一つのストーリー』として見た場合、その場の就活の採用・不採用なんて人生において大した比重はありません。

自分の人生に最も影響を及ぼすのは、就活のその先の

『社会に出た後に自分が何を成したか?』

ですからね。

就職活動を失敗したら人生終わり←いや‥逆かもしれません

ここまで読んでいただければ、就職活動での失敗が意味するものがある程度伝わったはずです。

結局、人間を採用しているのは人間ですし、その人間が所属する組織が求める人間に当てはまるか当てはまらないかによって採用・不採用が決定付けられているだけです。

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それを考えると、就職活動で失敗した事実が人生の終わりと全く直結しないことがすぐに分かります。

人生レベルで見れば『どこで働くか?』よりも『どう働くか?』を重視した人の方が成功を掴み取る可能性は高いです。

たとえどんな会社でどんな仕事をするにしても、自分の働く意識を変えればキャリアアップは狙えます。

就職活動が上手くいかず、そこから第一志望ではない職種で働いたとしても、そこで能力を高めれば自分の市場価値が上がり、転職して以前の第一志望よりも条件の良い働き方を実現することも不可能ではありません。

それなら視点を少し上げて、転職でキャリアアップをするルートに人生をシフトすれば良いだけです。

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社会に出てつくづく痛感しますが、人生において失敗の数が多い人間は強いです。

受験・就職活動でどん底を経験した人が這い上がった後は、その後似たような失敗が起こってもへこたれずに挑戦し続けることができますからね。

失敗の免疫がない人間は社会では絶望的に苦しむ

逆に就活でストレートで第一志望に受かり、誰もが羨む大手企業で働き始めたような人は就職後に試練が訪れます。

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エリート街道を走っていた人が、30代で人生で初めて失敗し、その後会社を辞めてフリーター・ニートの生活をしているエピソードはよくありますからね。

これは結局『若い頃に失敗の免疫を作らなかった』ことが人生の後半で自分を蝕んできます。

  • 大好きな人に振られて人生がおかしくなる
  • エリートが会社で大きな失敗をして退職する
  • 受験で第一志望に受からずに引きこもりになる

生きていれば辛いイベントは必ず発生しますが、ここを乗り越えられるかどうかは『失敗の免疫』を持っているかどうかです。

就職活動の失敗は人生でもトップクラスに辛いです。

しかし、それを経験してから這い上がることができれば、思っている以上にその後の人生が楽になります。

人生に正解があると思うからおかしくなるんです。

正解を求めるよりも『挑戦しまくって失敗を楽しむ』くらいの考えで生きた方が良い未来は引き寄せやすいでしょう。

就職活動で失敗したその後に人生挽回する具体的な手順

極論を言ってしまえば、失敗に対する免疫ができてしまえば社会に出てから苦しむことはほとんどなくなります。

失敗というのは、その時の『シーン』を切り取った表現であり、仮に就活で失敗をしても、その後誰よりも稼げるようになればそれは失敗とは言いません。

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むしろ稼いでいる時を切り取れば『成功』と言われます。
注意点

ただ、就職活動の失敗は『スタートを切る段階での失敗』になるため、よーいどん!で転んでしまうと先にスタートした人よりもかなり後方から追いかけることになるため、負担が大きいことは事実です。

仮にここで転んだとしても人生が終わりになる!なんてそんなバカな話はありません。

就活で失敗した場合、その後の選択肢として挙げられるのは大きく5つ

  1. 就職留年
  2. 既卒後に就活を再スタート
  3. 就職の選択肢を広げる(大手以外の中小企業)
  4. 起業・フリーランス
  5. フリーター・ニート

選択肢はこの5つが挙げられますが、ここでは『人生挽回』をテーマにしているため、それに当てはまるオススメの選択肢に絞って掘り下げます。

就職留年

就活に失敗した場合、就職留年の選択肢を選ぶことによって前年度よりも良い企業に就職できることがあります。

補足

就職留年というのは、卒業できる状況であえて『必要な単位を落とす』ことで、翌年もう一年使って就職活動をする方法です。

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就職留年を選ぶメリットとしては、次の年までに1年のスパンがあるため就活の準備に多くの時間を注ぐことができます。

次の年までにインターンで経験を積みながら就活をすることで、やり方次第では大手企業の内定を勝ち取ることも可能です。

ただ、デメリットとしては大きく3つ

就職留年のデメリット

・1年社会人になる時期が遅くなる
・1年分の学費が余分に必要になる
・留年しても必ず企業に採用されるとは限らない

これらのリスクを上回る未来が見える場合には、この就職留年の選択肢を選ぶのも一つの手段です。

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ある一定ラインの学歴がない場合は、あまり就職留年はおすすめしません。

既卒後に就活を再スタート

こちらは、今自分が通っている大学を予定通りに卒業してから就活をスタートさせる方法になります。

補足

最近では、人手不足に上乗せして新卒採用者の3割以上が3年以内に辞めるのが当たり前の世の中ですから、中途採用に力を入れる企業が増えています。

もちろん新卒の枠での応募はできなくなりますが、第二新卒として募集している求人であれば選ぶことができます。

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金銭的事情・時間的事情によって、新卒のブランドが使える就職留年をどうしても選べない場合には既卒での就活を考えましょう。

一部の大手企業は新卒採用のみの枠だけの場合がありますが、中小企業やベンチャーであれば第二新卒でも受け入れてくれます。

ちなみに大手志向が強い学生が多いですが、実際私が知っている方の中で20代後半・30代以降に大きく活躍している人は、ベンチャーから大手・もしくは起業・フリーランスの道を辿っている人が多いです。

ベンチャーと大手の違い

ベンチャーの場合、基本的に仕事全般を任されることが多いですが、大手に勤めると『大きな仕事の一部』を任されるため、意外と数年後に身についているスキルが薄かったりします。

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将来的なキャリアを考えた時、自分が大手を選ぶべきか?中小・ベンチャーを選ぶべきかは考えておきましょう。

起業・フリーランス

私自身は現在この選択肢を選んで働いていますが、とりあえず一つだけ最初にお伝えしておくと、いきなり起業やフリーランスの選択肢を選ぶのは一切おすすめしません。

その理由は大きく3つ

いきなり起業・フリーランスをおすすめしない理由

・生活が全く安定しない
・経験値のバックボーンがない
・スキルのない状態で起業・フリーランスは無謀

ちなみにこの3つに当てはまらない例外としては

『学生時代にすでに起業の準備をしていた・稼いでいた人たち』

です。

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一定ラインの能力値や経験値を超えると、会社で働いているよりも独立して稼いだ方が収入は格段に上がりますが、いきなり起業して成功できるほど資本主義社会は甘くはありません。

考え方としては、いずれ独立するためのスキル・経験・資金を就職して得る方が上手くいく可能性は高まります。

一部学生時代にすでにビジネスを始めていて、そこでかなりの利益が出ている場合には就職する時間は無駄になりますが、それ以外の事例では基本的には上記の方法で会社員として社会人生活をスタートさせましょう。

あくまでも起業・フリーランスの仕事は『副業』からスタートすべきです。

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私はこの条件を無視したため、最初かなり苦労させられました。

泥水すすって這い上がった人間は社会では最強の人種

何度もお伝えしていることではありますが、結局のところ就活の失敗は人生の『シーン』での失敗であり、これが一生を決める理由にはなりません。

ただ、いざそのシーンに自分が立ち会ってしまうと、極端に視野が狭くなり

もう人生終わりだ‥
自分は負け組として生きていくのか‥

このような悲観的な思考になってしまいがちですが、結局人生は『トータルでプラス』になれば良いわけです。

10代の学生時代で人気者だった人が、大人になったらあまりパッとしなかったり、むしろ社会であまり上手く適応できていないこともザラにあります。

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ずっと人生が上手くいき続ける人なんてまぁ私の周りもいません。

そしてもっと言うと

『人生の前半で苦労してきた人ほど20代後半・30代で覚醒している』

ことが多いです(これはデータなどではなく体感値です)。

自分がグッと成長する瞬間は、必ず失敗やその他ネガティブな要素が起こるため、就活での失敗をむしろ『成長』に変えてしまうことの方が伸び代は大きくなりますからね。

まとめ

今回の内容を簡単にまとめておくと

  • 現在活躍している人の中で就活で大失敗している人はいる
  • 第一志望に受かった人でも充実した人生を過ごしている人は少ない
  • 就活に失敗しても人生トータルでプラスならOK
  • 失敗に対する免疫を若い頃に持っていると社会で怖いものがなくなる

結局は『どこで働くか?』よりも『どう働くか?』が社会人生活の成功の明暗を分けますから、この言葉だけは必ず覚えておいてください。

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この先の時代では、正社員の働き方の中で求められる要素が『働いた年数』よりも『その時代に求められるスキル』にシフトする完全実力社会に切り替わっていきますからね。

それを考えると、就活での会社選びというのは、あくまでも『人生の中の一つのイベント』でしかなくなるはずです。

終身雇用もすでに崩壊していますから。

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