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『逃げる』

この言葉に対してほとんどの日本人は『ネガティブ』なラベルを貼り付けています。

注意点

『逃げる』この言葉は社会に出ると『自分を苦しめる要素』の上位に位置することになるため、一概に逃げることを『悪』にしてしまうと、中年になってから地獄を見ることも考えられます。

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ある意味、この言葉は社会に出ると『自分を苦しめる要素』の上位に位置することになるため、一概に逃げることを『悪』にしてしまうと、中年になってから地獄を見ることも考えられます。

人生において『仕事』は大半の時間を注ぐ大事なものです。

しかし、学生から社会人になって『やりたくない仕事』を続けている方は想像している以上に多く、ここで苦しんでいる方は山のようにいます。

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『やりたくない仕事をしてるなら辞めれば?』

そう言われるのは簡単ですが、現実問題人それぞれ背負っているものが違うため、安易にやりたくない仕事を辞めることができないこともあります。

なのでここでは

  1. やりたくない仕事を続けるべきか?
  2. やりたくない仕事を辞める判断基準は何か?
  3. やりたい仕事に出会うための手段はあるか?

この点について掘り下げていきたいと思います。

ちなみにこの内容を書いている私自身は、フリーター・社員・フリーランス・独立を経験しているため、やりたくない仕事に対しては誰よりも向き合い逃げてきた自信があります笑。

その経験を絡めながら内容をお伝えしていくため、今回の記事を読めば逃げること・辞めることの判断基準が見えてくることでしょう。

やりたくない仕事を続けてしまう主な3つの原因

とりあえず、ここでお話しする『やりたくない仕事の定義』を最初に決めておきます。

やりたくない仕事の事例

仕事がつまらない
自分がやりたい仕事ではないことを任される
賃金が低い
労働環境が悪い
人間関係が最悪
頑張ってるのに評価してもらえない
尊敬できる上司がいない
会社での将来が見えない

『やりたくない仕事』この言葉の表現はかなり曖昧ですが、ここでは仕事の裏に隠れているネガティブな背景を一括りにして『やりたくない仕事』と定義しておきます。

そんなやりたくない仕事であっても、どうしてもすぐに辞められずに苦しんでいる代表的なパターンがいくつかあります。

仕事はやりたくないが『待遇・世間体』が良い

人間誰しも、仕事をする理由の上位には必ず『収入を得る』目的があります。

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自分がやっている仕事内容は満足できるものではないが、会社からの待遇(収入面)や世間体が良いと、どうしてもその環境から抜け出す勇気が出ません。

一番分かりやすい例は『公務員』

高い志を持って公務員をしている人も一部いますが、基本的にはほとんどが

『安定・世間体』

を意識してこの職業を選びます。

仕事はつまらないが、収入面・世間体が良い。

そうなると『仕事に対するやりがい』さえ妥協すれば生きていけるため、結果的にやりたくない仕事をズルズル続けてしまい、定年を迎えることになるのです。

やりたくない仕事でも待遇・世間体が良い場合の苦しみ

自分は仕事に満足してないが、親・家族は喜んでいる
つまらない仕事なのに周りからは『羨ましい』と言われる
肩書きで周りの人が尊敬してくれる

今の仕事以外に特にやりたいことがない

収入や仕事に対してそこまで満足できてはいないが、かといって今の仕事以上にやりたいこと・自分ができることがない。

そうなると、当然新しい一歩を踏み出す勇気は出ません。

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人間は本能的に『現状維持』を考える生き物ですから、多少仕事に不満があったとしても、それを失うリスクよりも現状維持を選びやすいため、不満を持ちながらも仕事を続けてしまうパターンは多いです。

悪い言い方をしてしまえば、日本の企業が設定している賃金は

『年齢に応じて最低限生きていける月収に設定されている』

ため、絶妙なラインで職を変えない待遇で働かされるのです。

すでにローン地獄で抜け出せない

日本で生きていると、必ずメディアや広告の刷り込みによって

『夢のマイホーム』
『夢のマイカー』

この言葉を刷り込まれるため、社会人になって家庭を持てば必ず『家』や『車』を買うことを考えます。

もちろん家や車を手に入れて幸せな家庭を作ることも大事ですが、『やりたくない仕事』を続けていた場合、これらのローンが幸せを呼び込む要素ではなく

『自分の首を絞める原因』

へと変わります。

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数十年のローンを抱えれば、当然安易に仕事は辞められませんし、転職する一歩を踏み出そうとすれば、家族や親から大反対を受けます。

ここにハマると、結果的に定年まで頑張って働く選択肢が一番上に設定されることになるため、やりたい仕事に出会うことなく生涯を終えるリスクが出てくるのです。

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やりたくない仕事を続けた場合の最悪の末路

正直、私自身はやりたくない仕事に対して極端にネガティブな考えを持っているわけではありません。

仕事を頑張って家族を養う

そのために、多少やりたくない仕事でも頑張ることは全然ありでしょう。

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ただ、やりたくない仕事を続ける場合、その裏に潜む『最悪の未来』を呼び寄せるリスクがあることだけは理解しておく必要があります。

仕事に関しては、二十歳を超えたら40年前後続けるものです。

若いうちは体力と気力でなんとかなりますが、30代40代と年を重ねると、必ず以下の問題が出やすくなります。

やりたくない仕事から逃げ出すべき一番の理由は、以下の最悪の未来を呼び寄せないためです。

仕事で病む・病気の発症

結局、やりたくない仕事を続けると『精神的』なしんどさが強烈に襲ってきます。

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本当は違う仕事がやりたいのに、今のやりたくもない仕事を何十年も続けていたら、当然精神的におかしくなります。

学生時代で考えれば、野球部に入って甲子園を目指したいのに、諸事情で茶華道部に入ってしまうようなものです。

こんな環境に何十年も押し込められたら、当然精神的におかしくなります。

ちなみに精神的な病気は、肉体的な病気よりも完治が長引くため、早めに対処しておく必要があります。

やりたくない仕事の度合いによっても精神的な負担は多少違いはありますが、強烈なストレスを感じる仕事に関しては、最優先事項として対策を打ちましょう。

そうしないと、精神的な病を治すために何年も使うことになりますからね。

体を壊す

これはやりたくない仕事内容もそうですが、どちらかというと『労働環境』が大きく影響してきます。

体を壊しやすい原因としては

仕事にやりがいを感じない
労働環境が悪くブラックな働き方を強いられる
人間関係に疲弊する

どれか一つの要素でもしんどいですが、この項目の中で複数当てはまる場合には、高い確率で体を壊します。

人生では体は資本。

これを壊すと、当然一緒にいる家族や周りの人たちにも負担をかけることになりますし、体を壊すことによって自分自身も精神的にまいります。

やりたくない仕事で絶対に失ってはいけないもの

・本当に自分がやりたいことに対するモチベーション
・自分の『資本』となる健康な体
・病気によって消費されることになる時間

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やりたくない仕事を逃げて転職を考えた方が良いパターン

結局、上記でお伝えした

『やりたくない仕事で引き寄せてしまう最悪の未来』

ここさえ避けることができれば、人生の立て直しはそう難しいことではありません。

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つまり、仕事から『逃げる』ことによって最悪の未来を引き寄せなければ、それは人生において『プラス』となる選択肢です。

ここにネガティブな背景は一切ありません。

働き方によっては、絶対に『逃げた方が良い仕事』は存在します。

注意点

ここで意地を張ってしまうと、最終的に自分自身が一番苦しみ、同時に自分を支えてくれる人間さえも追い込むことになってしまいます。

精神が追い詰められる(体を壊すレベル)

この『精神』の追い詰められる度合いに関しては、人によって全く変わってきますが、働いていればある程度ヤバいラインは分かるはずです。

体を壊すレベルとしては

会社に行くのが毎日億劫(過度に)
会社に居場所が全くない
ブラックな上司に当たってしまった

これらの要素がある場合には、1日の積み重ねがやがて自分の精神をおかしくします。

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精神的なストレスは『ボディブロー』のようにくるため、今は大丈夫でも数年後にヤバくなるケースがほとんどです。
補足

心理学で有名なアドラーは、人間の悩みは全て『対人関係』だと言い切っているため、ここでのストレスが過度な場合には環境を変える選択肢も考えましょう。

入社して数年が経過した

社会人の常識として『とりあえず3年は働く』ことが最低ラインに設定されていますが、これに関しては『数年(1~3年)』働いたのであれば次のステップに移っても問題ありません。

今時、3年未満の人間を採用しないケースはほとんど聞かないですし、数年同じ職場で仕事をしていれば、大体の仕事は把握できます。

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入社してから数年のキャリアがあれば、十分転職市場で評価されるレベルに達していますので、ここも仕事を変える一つのボーダーラインに設定しておきましょう。

やりがいのない仕事を3年以上続けるよりも、数年早めに転職してスキル・経験値を積んだ方がプラスになりますからね。

職場の上司に尊敬できる人間が誰もいない

仕事にやりがいを感じない+職場に尊敬できる人間が一人もいない場合には、速攻で転職活動を始めた方が良いでしょう。

まず、自分の上司は『自分の未来の姿』でもあります。

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その存在が一切尊敬できない人間であれば、自分がその会社で出世をしても後輩から同じように思われる可能性が高いです。

結局、環境が人間を作ります。

魅力的な人間がいる会社は魅力的な人が集まりあますし、魅力ない上司が大量にいる職場は、魅力ある人間は離れます。

職場の中で、本気で『この人すげぇ!』と思えるような人間に出会えることは稀ですが、それでも『最低ライン』というものが必ずあります。

働く場所を選べるのに、わざわざやりたくもない仕事をしながら尊敬できない上司の言うことを聞き続ける人生を選ぶ必要はありません。

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やりたくない仕事でも続ける価値がある場合

ただ、今自分がやっている仕事がたとえやりたくないことだったとしても、その仕事を続けることで『良い未来が引き寄せられる』のであれば、それは続ける価値があります。

実際、ただやりたくないだけで退職すると、次の仕事でやりたくない仕事が出てきた場合、そこでもまたすぐに辞める『逃げグセ』が付きやすいです。

以下の条件を満たしている場合には、最低でも年単位は仕事を続けることが望ましいです。

将来的に身につくスキル・経験が大きい

仕事というのは、抽象度を上げれば結局突き詰める部分は似てきます。

そして、全く関係ない業界に転職したとしても、そこで以前の別業種の経験・スキルが活きることは多々あります。

実際に例をいくつか挙げてみると

  • 営業職:コミュニケーション能力・営業力
  • 管理職:マネジメントスキル
  • マーケティング職:集客・セールススキル
  • 技術職:論理的思考力・問題解決能力

どの分野でスキルを身につけたとしても、そこでのスキルは別業種でも求められることも多く、磨き上げると結果的に強い武器として使えます。

今自分がやっている仕事はどんなスキル・経験が得られるのか?

ここを冷静に分析し、そこで学べることがまだあると判断できるのであれば、早々に退職することはむしろ損になるのです。

上司に尊敬できる(自分の未来の理想像)人間がいる

仕事を続けるか・辞めるかの判断基準で、自分の上司となる人物の『尊敬度』というのはかなりの比重を占めます。

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実際、仕事が辛くても上司が人間的に尊敬できる魅力的な人物であれば、そこで仕事を続けることで、振る舞い・所作・話し方・姿勢・クライアントの対応など、その人と一緒にいるだけで学べることはたくさんあります。

実際私自身が伸びる時は、結局は『なりたい人の模倣』を徹底した時です。

営業スキルが高い人は、必ず営業する際に結果を出すコツを知っています。

それを見て正しく真似れば、気づけば自分も売れる営業マンになれるのです。

それくらい上司・教わる人間の影響力は莫大です。

そんな人に出会えている職場から離れる機会損失は大きいので、たとえ仕事が楽しくなかったとしても、その人といる時間の価値を考えて冷静に退職を考えましょう。

自分の頑張りで環境を変えられる

これはやりたくない仕事だと厳しいことも多いですが、自分の行動次第で今の働き方・環境を変えられる場合には、そこで一度フルコミットする価値はあります。

例えば、職場が古い規律を守ることを遵守していて、新しいアイディアや意見を全部否定されるような場合には、そこで自分がいくら頑張っても新しい風を入れることはなかなか難しいです。

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しかし、今自分のスキルが低いだけで、もう少し頑張っていけば会社や部署の環境を変えられるのであれば、そこまで歯を食いしばって頑張れば職場が良い意味で変わる可能性があります。

働き始めた時は、当然会社での自分の影響力は微々たるものです。

しかし、そこで数年のキャリアを積んで実績を出せば、自然と自分の発言に耳を傾けてくれる人は増えます。

退職はいつでもできますが、その環境を変えるのは働いている『今』しかできません。

これを一つの貴重な経験だと考え、そこでもう一踏ん張りしてから辞めても遅くはありませんからね。

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今やりたくない仕事で苦しい状況を解消するためにできること!

やりたくない仕事から解放されるためにやるべきことは大きく3つあります。

将来のキャリアプランを書き出す
今の自分が考えられる『最悪の未来』を想像する
今の環境以外で働ける選択肢を探す

自分の将来のキャリアプランを書き出す

まず、やりたくない仕事が目の前にあるとどうしても仕事という『点』の要素だけで物事を考えてしまいます。

しかし、もう少し視野を広げて『キャリア』で考えた時、自分が今やっている仕事が将来に繋がるのか?ここは必ず考え流べきです。

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仮に自分が理想とする未来を考えた時、今目の前でやっている仕事の経験・スキルが活きるのであれば、それは仕事を続ける理由になりますし、逆に一切役に立たないのであれば速攻で辞めた方が良いです。
結局、仕事は自分の人生そのものなので、自分が考えるキャリアに役立つかどうかで辞める・辞めないの選択をしましょう。

くれぐれも、目先の『利益』を満たすからという理由で仕事を続けることのないように。

『最悪の未来』を想像する

自分がやりたくない仕事から逃げることは、人生を『シーン』で考えると最適な手段ではありますが、人生を一つの『ストーリー』として考えると、その逃げが結果的に自分をより苦しい状況に追い込むことにもなります。

例えば漫画の主人公の目の前に強い敵が現れて、その相手と対峙した瞬間に逃げてしまえば、当然漫画のストーリーは進まないわけです。

そしてその後また強い敵が出て逃げる、また出て逃げる。

これを繰り返していた場合、漫画の主人公はずっと同じところに止まることになります(そんな漫画誰も読みたくはありません)。

今自分がやりたくない仕事が、はたして自分の人生のストーリーを良い方向に導いてくれるのか?

これを一度冷静に分析してみましょう。

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それを分析し、逃げることが自分が設定する最悪な未来に近づく場合には、食らいついて頑張る選択肢をを選んだ方が結果的に良い未来を引き寄せられます。

今の環境以外で働ける選択肢を探す

人生で苦しいことが起こる原因は、結局のところ

『自分の選べる選択肢が少ない』

ことが原因です。

例えば、高級な車に乗れて高級な食事ができる人が、あえてそれらの娯楽に手を出さないのと、金銭的な事情でそれらの娯楽に手を出すことすらできない人とでは、事実は同じですが気持ちは全く違います。

お金がなくてそこに手を出せない人たちは、自分の選択肢の中に『高級車に乗る・高級な食事をする』ことが含まれていません。

逆にあえてそれらの選択をしないお金持ちは、やろうと思えば高級車を乗り回して高級なものを食べられるのです。

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人生は選択肢が多ければ多いほど気持ちが楽になります。

仕事も同じです。

『やりたくない仕事』しか選べないのと『あえてやりたくない仕事を選ぶ』人とでは辛さが全く変わってきます。

もし今の仕事に不満があるならば、新しい選択肢を転職サイトを活用して見つけ、そこと比較できれば複数の選択肢から自分の仕事を冷静に見れるようになります。

世の中には仕事は山ほどあるわけですから、一つの選択肢に苦しむよりも

『他の選択肢もあるけどこの仕事を選ぶ』

と決断した方が、結果的に能動的に仕事ができるようになります。

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お金・世間体で自分の人生を台無しにするのは超絶もったいない!

今回お伝えしたことをまとめておきます。

やりたくない仕事を続ける価値がある場合

・そこで得られる経験・スキルが良い未来に繋がっている
・働いている環境に自分の理想像となる人物の存在がある
・自分の努力次第で仕事の環境を変えられる

やりたくない仕事を速攻で辞めた方がいい場合

・お金を対価に精神・肉体がボロボロになる
・入社してすでに数年が経過してもやりたい仕事ができない
・職場で尊敬できる人間が見当たらない

辞めるかどうかのポイントとなるのは

『そこでの仕事が自分の良い未来を引き寄せるか?』

ということです。

正直、お金を対価にして働いているだけの環境は、自分の成長に繋がらないことがほとんどなので、結果的に稼げる金額も少なくなりやすいです。

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人それぞれ理想とする未来は違うとは思いますが、今考えている理想の未来に近くために目の前の仕事・環境が活きるか?を冷静に分析することで、次のステップが見えてきます。

もし今の環境で学ぶことがなければ、転職を考えてエージェントに相談すれば良いですし、逆にやりたくない仕事の先に得られるものが大きければ、歯を食いしばって耐えた方が能力的・精神的に成長できます。

仕事に正解なんてありません。

ただ、くれぐれも世間体やお金の基準だけで仕事を選び、将来を棒に振ることだけは避けましょう。

働き方が多様化している現代で、やりたくない仕事を一生続けるのはナンセンスすぎますからね。

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