数あるバイトの中で、異性との出会い・まかない・高時給の全てを得られると思われている居酒屋のバイト。

とはいえ、実際に働いていた人の話を聞いてみると、自分が想像しているような華やかな世界ではないことはよくある話。
ここでは、実際に居酒屋のバイトを経験し、わずか2ヶ月でバイトを辞めることを決断した私がその当時のリアルを文章に乗せてお伝えしていきます。
今回の内容は、これから初めて居酒屋のバイトを始めようとしている方にとって
『居酒屋バイトのリアル』
を具体的に知れる内容となっています。
目次
居酒屋のバイトは正直きつかった‥
私が居酒屋のバイトを経験したのは、20歳そこそこの年齢の頃。
その当時の私のプロフィールを簡単にお伝えしておくと
大学に通う学生
性格は引っ込み思案でインドア派
バイト経験は倉庫作業・郵便局のみ
お酒はあまり飲めない
どちらかというと『 陰キャ』と呼ばれる立場の人間でした。

社交的な人が集まるであろう居酒屋に飛び込めば、自分の性格も大きく変わるだろう‥。
そう信じて居酒屋の面接を受け、働き始めることになりますが、結局2ヶ月しか続けることができませんでした。
居酒屋のバイトで特にきつかった3つの要素

ホールの場合
・オーダー
・レジ会計
・お客さんの接客(クレーム・雑談など)
キッチンの場合
・ドリンク・フードの作成
・洗い場
・食材の発注・管理
・調理補助
ホールはお客さん受けが良い女性が担当することが多く、キッチンは男性が任されるお店が多いと思います。
最低でも1週間2週間程度バイトをしていれば、居酒屋での仕事は最低限できるようになります。

私が実際に働いてみてきついと感じた部分は、居酒屋のメインの仕事ではなく、それ以外の『不確定要素』に強烈なストレスを感じていました。
アルコールを摂取したお客さんの対応
繁忙期の忙しさが時給に見合っていない
嘔吐物の処理
アルコールを摂取したお客さんの対応
居酒屋と他の飲食店の一番の違いは
『アルコールがメインかどうか』
です。
つまり、居酒屋に来るお客さんはお腹を満たすのではなく『お酒を楽しむ』目的で来店するため、基本的に気が大きくなっています。

特に『若者』はマナーが欠落していることもあるため、お酒を飲むと手に負えなくなる自体もしばしば。
飲んでいる側は楽しいかもしれませんが、働いている側からすると、アルコールの入った人間の対応は9割以上が面倒なことになります。
繁忙期の忙しさが時給に見合っていない
バイトをする一番の目的は『お金を稼ぐため』ですが、居酒屋の場合は繁忙期の忙しさが数あるバイトの中でもトップクラス。

3月(卒業シーズン)・4月(入社式・入学シーズン)12月1月(忘年会・新年会)
しかし時給は良くても1000円前後なので、繁忙期の労働と1時間の働きが全く比例していません。
シフトの中で一週間に数回程度忙しいならばまだ許せますが、繁忙期にしかシフトに入れない学生・フリーターの場合は

と発狂したくなる瞬間は必ずやってきます。
嘔吐物の処理
お酒を飲み過ぎれば、当然人間の体は毒素(お酒)を体外に出そうとします。
居酒屋で働いていて感じたことですが、自分のお酒のキャパを理解している人はそこまで多くはなく、基本的に居酒屋バイトで嘔吐物の処理は誰もが経験することになります。
見た目・臭い・ネバネバした感じの全てが不愉快極まりない嘔吐物ですが、店員であれば、それを掃除しなければお客さんからクレームが入ります。

実際に働いて分かった居酒屋バイトが長く続く人たちの共通点
何事も新しいことにチャレンジすることは大事ですが、それ以上に、一度始めたことを『長く続ける』ことはもっと大事ですし、難しいことでもあります。
バイトは正社員の働き方とは違い、辞めたいと思えばいつでも簡単に辞められる立場。
そんな中で、当然数日でバックレる人もいれば数年単位で続ける人も出てきます。

元気よく接客ができるかどうか
途中でもお伝えした通り、居酒屋というのは『お酒を飲んで酔っ払う』ことを目的にお客さんがお店に来店します。
つまり、接客で求められるのは『ノリ』と『元気』です。

大衆居酒屋であれば、そこまでスマートな接客は求められませんので、落ち着いてスマートに接客したい人にとって居酒屋は地獄です。
『いらっしゃいませ〜!』
この言葉を元気に言うことに対して抵抗のある人は、私のように数ヶ月で辞めたいと感じることになるでしょう。
お客さん・スタッフのイライラに耐えられるかどうか
居酒屋は飲食店の中でもダントツで注文する機会の多いお店。
通常のレストランなどであれば、最初の注文をして、その後デザートを注文するくらいなのでトータルで『2回程度』のオーダーで終わります。

自分が働く時は、この状況の中でテキパキと仕事をこなすことになるため、新人であれば怒られることはザラにあります。
ある意味、最初の新人の頃にこの戦場で戦い抜いた人間だけが生き残れる世界とも言えるでしょう。
自分がお酒を飲むかどうか
そしてこれは個人的に強く痛感したことですが、自分がお酒をほとんど飲まない立場で居酒屋で働くと、本気で酔っ払いが鬱陶しく感じます。

自分がお酒を飲む人間であれば、陽気に絡んでくるお客さんのノリに合わせることができますが、ここでもしお酒が嫌いな店員が接客をしたら『なにこいつ‥』と内心で冷静にドン引きする瞬間だらけです。
カフェで働く人はカフェのメニュー・雰囲気が好きなのと同じように、居酒屋もまたお酒が好きな人でなければ続かない仕事なのかもしれません。
ちなみに居酒屋スタッフに気に入られるにはコツがいるので、初めての居酒屋バイトでお店スタッフから愛される秘訣【地雷あります】の記事を参考にしてみてください。
とにかくお酒が好きで毎週飲んでいる
人間関係でノリが良いと言われる
ピリついた人たちを相手に冷静に仕事ができる
感情表現豊かなお客さんを相手にコミュ力を発揮できる
【教訓】バイトするなら居酒屋は一度は経験した方が良い理由!
私が居酒屋でバイトしていたのは20歳という社会のことをほとんど知らない時期。
その当時は嫌なことから逃げる性格だったため、居酒屋のバイトも結局続けることができずに、2ヶ月の短期間で離職を決意しました。

居酒屋バイトで得られる経験の中には、社会に出てから自分を助けるバックボーンになるものもたくさんあります。
世の中の理不尽に動じなくなる
居酒屋でお酒を飲むお客さんは、20歳を超えたいわゆる『大人』の存在。
一部学生も飲みに来ますが、主にお店の売り上げに貢献してくれるのは社会でバリバリ働く社会人です。
バイトをしていると、この社会人の人たちからあらゆる理不尽なクレームや注文が飛んで来ますが、これは
『社会人になったら当たり前のように経験する理不尽』
なので、それをバイトの立場で経験できてしまいます。
・酒を飲むと気が大きくなり女性店員を口説き始める(シラフだと大人しい)
・お金を払わずにお店を出ようとする客
・自分が注文を受けているのに大声で呼ぶ客
・何かと文句を言わなければ気が済まない客
など

これをバイト時代から経験していると、社会がどんなものなのかを理解した上で次のステップに進めるため、社会人になってから絶望することなく淡々と働けるようになります。
酔っ払いの扱いのプロになれる(社会で活かせる)
居酒屋は『酔っ払うため』に行くお店ですから、店員の立場になればお客さんほぼ全員が酔っ払いです。
この人たちを相手にするのは面倒なことがほとんどですが、居酒屋でのバイト経験があると

と冷静に対処できるため、気づけば上司や同僚からめっちゃ好かれます。
ちなみに、私は酔っ払いのタイプを4つに分類しています。
・気が大きくなるタイプ(騒ぐ・声がでかい・パリピ系)
・酒に弱い・頭が回っていないタイプ(寝る・何言ってるか分からない)
・日頃表に出さない感情を出すタイプ(笑う・泣く・語る・独り言を言う)
・飲む前と飲んだ後で全く変わらないタイプ(酒豪・お酒が好き・お酒を楽しめる)
グループで酒を飲んでいる人たちの中には、必ず上記4つのタイプの人間がいるため、誰にどのような対応をすればスムーズに事を運べるのかが分かるため、酔っ払いを冷静に分析して対応ができるようになります。
他のバイト(仕事)が余裕に感じる
私も今まで数多くのバイトを経験してきましたが、正直居酒屋の仕事はトップクラスにきつかったです。

正直な話、私自身の苦手とする要素が居酒屋バイトに詰まっていたため、そこでの仕事を経験してから他のバイトを始めたら、気持ち的にかなり楽に仕事ができるようになりました。
どんな接客でも、たちの悪い酔っ払いを相手にするのは居酒屋くらいです。
その人を相手にして仕事が続けられたのであれば、他の接客なんて優しすぎるジェントルマンばかりに感じます。
一つ辛い経験をすると、人間は『あれを経験してるから基本楽に感じる』とバックボーンができるため、居酒屋を一度経験しておくと他のバイトが長く続けやすくなりますよ。
居酒屋を長期的に続けられるメンタルがあれば、正直社会に出ても通用するはずです。



