ニート・フリーター・派遣社員として生きる立場からすると、正社員としての働き方は一つの目標でもあります。
同世代の人たちは、バリバリ正社員として働いている姿を見ていると、ニート・フリーターをしている自分が嫌になったり、その生活に憧れることもありますが、現実をお伝えすると
これはほぼ確定しています。

ただ、将来的な生き方を見据えると、正社員をゴールに設定することは自分の首を締めることにもなってしまうのです。
今回はその点について具体例を交えながらお伝えしていきます。
おそらく今回の内容を読むことによって、一気に視野が広がり狭い世界で物事を考えることがなくなるはずです。
目次
正社員=安定の時代は終焉を迎えた!?

まず一つ質問したいのですが、あなたは現在正社員に対して『安定』という価値観を持っていますか?
日本人の多くは、正社員=安定だと親や先生に刷り込まれているため、ほとんどがこの価値観を持って生きているはずです。
しかし、すでに厚生労働省が一つ面白い発表をしています。
2035 年の企業は、極端にいえば、ミッションや目的が明確なプロジェクトの塊となり、多くの人は、プロジェクト期間内はその企業に所属するが、プロジェクトが終了するとともに、別の企業に所属するという形で、人が事業内容の変化に合わせて、柔軟に企業の内外を移動する形になっていく。その結果、企業組織の内と外との垣根は曖昧になり、企業組織が人を抱え込む「正社員」のようなスタイルは変化を迫られる。
もちろん、プロジェクトによっては何十年と続く場合もあるだろうし、わりが明確でない場合も少なくないだろう。また、一つのプロジェクト終了後もその企業の別プロジェクトに参加するなど、長期に渡って一つの企業に所属し続ける人も存在するだろう。
企業に所属する期間の長短や雇用保障の有無等によって「正社員」「非正規社員」と区分することは意味を持たなくなる。このように 2035 年には、企業の内外を自在に移動する働き方が大きく増えているに違いない。それまでに、そうした移動を容易にする仕組みが整えられることが重要になり、それぞれの人の能力や評価に関する情報は、より幅広く情報が共有されている社会になっていく必要がある。
厚生労働省:https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12600000-Seisakutoukatsukan/0000133449.pdf
これを読むと分かりますが、厚生労働省は2035年になると
『正社員・非正規社員を区分することに意味を持たなくなる』
という見解を出しています。

『正社員になった=安定して働ける』
このような価値観を持っている人たちとは裏腹に、私たちの数十年後の未来には今とは全く違った働き方が一般化している可能性が高いのです。
すでに確定している未来

『厚生労働省が偉そうに何言ってるんだよ』
そう思ってしまう気持ちも分かりますので、この先すでに確定している未来から私たちの働き方がどのように変化していくのかを具体的に想像したいと思います。
100%確定している未来というのはありませんが、すでに情報として出ているものを一つの例にして考えていきます。
終身雇用制度の崩壊
まず、こちらの発言の発端は『トヨタ自動車の豊田章男社長』の言葉になります。
会長の会見の中で「雇用を続ける企業などへのインセンティブがもう少し出てこないと、なかなか終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」と発言しており、この先のグローバル社会での今の働き方を継続させる難しさを言葉にしています。

この発言と、先ほど厚生労働省が話している内容を合わせてみると、やはりこの先正社員が安定している未来は訪れない可能性が高いことが分かります。
そしてこれにプラスして、私たちの未来には新たな技術が当たり前のように使われるようになります。
仕事の大半はAIに切り替わる

そもそもAIがなぜ仕事を奪うのかというと、今人間がやっている仕事というのは、ほとんどが『単純労働』です。
シンプルに言ってしまえば
『人間がサボれる仕事の大半はAIができる』と判断できるため、これらの仕事はこの先消えてなくなるでしょう。
例えば、クリエイティブな仕事(映画監督やデザイナー)はAIはできません。
ただし、AIには『特化型人工知能』と『汎用型人工知能』があるため、数十年後にはターミネーターや鉄腕アトムのような人間らしい人工知能が存在する可能性もゼロではありません。
それを考えると、その時代その時代で必要になる仕事を見極めることができなければ、仕事でお金を貰うことが難しくなるかもしれません。
ニート・フリーターをダラダラ続けるのは危険

正社員の生活に未来はない‥。それを考えると今から正社員を目指すのはアホらしいと思えるかもしれませんが、それは少し違います。

フリーターができる仕事なんて、結局いくらでも代わりが効く仕事ですから、真っ先にAIに仕事を奪われます。
そして正社員がなくなると言っても、それは数十年後先の話ですし、働き方が変わっていくだけで正社員自体の仕事に否定的な意味を持つ必要はありません。
過去の歴史を振り返ってみると分かる通り、私たち人間の仕事は常に新しいものに変化し続けています。
江戸時代は9割以上の人間が農民でしたが、現代で農民をしているのはわずか数%の人だけです。

特にITという今まで人間が使っていなかった新しい技術を基軸に仕事が生まれるため、当然それに適応した働き方を求められることになるのです。
フリーター・ニートはとりあえず正社員を経験した方が良い

あえて正社員にならない生き方は私も賛成です。

実際35歳を超えると正社員になりたくてもなれない状況に追い込まれてしまいます。
仮に今フリーター・ニートだったとしても、一度正社員として働き、それが自分に合わなければすぐに辞めることもできます。
重要なのは
この差です。


やったことがないのに否定するのはおかしいですからね。
フリーターしかやったことがない人が正社員を否定するのと、正社員を経験した人が正社員を否定するのとでは、意味が全く違ってきます。
ある意味『とりあえず正社員』を経験しておくような生き方も、今後一つの選択肢としてありだと言えるでしょう。
いずれフリーランス・複業の選択肢も考えておく
これからの未来を生き抜くために重要なことは
これに尽きます。
例えば、会社員として働いて給料を貰っている場合、これは『会社員としての収益源1つ』になります。
ですが途中でもお伝えしている通り、この先正社員としての働き方がどうなるかは全く読めません。
もし仮に、今正社員としての収益源がなくなってしまえば、収入がゼロになってしまいます。
大げさに聞こえるかもしれませんが
東芝:7000人の人員削減
NEC:3000人の人員削減
三菱UFJ:9000人の業務量削減
三井住友:4000人分の業務量削減
これらの超有名企業が続々と人員を削減していることからも分かる通り、すでにリストラは当たり前のように行われています。

これは『複業』とも言われますが、社会人として働く中で、自分でビジネスを始めて収入を確保したり、フリーランスに転身して複数の企業と契約したりすると、それだけでリスクが分散されます。
厚生労働省の話の中でも
多くの人は、プロジェクト期間内はその企業に所属するが、プロジェクトが終了するとともに、別の企業に所属するという形で、人が事業内容の変化に合わせて、柔軟に企業の内外を移動する形になっていく。
厚生労働省
このような言葉が出てきていますが、つまりこれは正社員の働き方ではなく
ことを意味しています。
安定した人生を過ごしたいと思う人は、なんとかして正社員の身を守ろうとしますが、実は未来を考えるとそれは『自ら不安定な未来に足を突っ込んでいる』ことでもあるので、これからの情報の取捨選択は気をつけるようにしましょう。
価値観が古い人ほど、小さな枠組みで物事を考えていますからね。
まとめ

私たちの未来は、嘘みたいな話が本当になる可能性が高いです。
特にAIに仕事が奪われる話なんて、ほぼ100%やってくる未来です。
など、すでに導入されているものがありますので、AIによる仕事の切り替わりもそう遠い未来ではありません。

特にニート・フリーターを続けている人たちは、今の状況を続けていると取り返しのつかない未来がやってくる可能性が極めて高いです。
時代が急速に変わっている中で、今自分に何ができるのかを考え、いち早く行動を起こすことをおすすめします。



